脳梗塞の現状。
入院12日目
今日は朝から病院でお試し外泊の説明を聞いた。
今回は脳外科の先生ではなく、母の頭のリハビリを担当している先生からのお話だった。
病院に到着したとき、母の姿はベットに無く、上着のカーデガンも眼鏡も携帯もベットに置いてあった。私はトイレか検査をしているのだろう!と思いそのまま母のベットで待っていた。
母は4人部屋の窓側。みんなカーテンをしてプライバシーを守っているが、窓があるのはやっぱりラッキーだ!母も窓があって良かった!としみじみ言っていた。私は母のいないベットの端に座り、テレビをつけるわけでもなく母のベットに置いてあった料理の本を読んでいた。
昨日までは、いなかった母のとなりのベットにも新しい入院患者さんがいらした。
そっと耳をダンボにしていると、どうも認知症チェックのような?先生が質問したことに答えるテストをしている感じだった。
例えば、①今日は何年何月何日何曜日ですか?
②今の日本の総理大臣の名前をフルネームで教えてください。
③アメリカの今の大統領の名前を教えてください。
④先生が言った言葉を書いてください。
⑤動物の名前をなんでもいいのでいっぱい答えてください。
等など、以前、任天堂DSで川島教授の大人の脳トレでやっていたことだ!と途中で思い出したが、他にもいろいろと質問されていた。そして、心の中で私も先生の質問に答えていた。そしてそして、え~私も出来ないかも~!!と思いながら密かにドキドキしていた。
しばらくして、母が戻る。やはりMRIの検査をしていたらしい。検査から戻った母とヒソヒソ話をしていたら、隣で色々と質問していた同じ声の先生がカーテン越しに顔をだした。その方が母の担当のリハビリの先生だと知った。先生から明日の外泊の事と、入院してからの脳の現状について説明をしたいのでと私一人が呼ばれた!
先生の個室まで案内される途中で、母の日頃の生活状態とか色々と聞かれた。
そして、MRIやCTの画像、母との質問結果をグラフで表したもので説明を受けた。そのテスト結果によると、母の梗塞後のテストで、インプットは良く理解できているが、アウトプットはかなりの出来だということだった。その差は100点対30点ぐらいの落差があり、パッと見てこれがダメージを受けた部分の領域なんだと想像できた。
視覚から入る情報については問題のない状態。だけど、計算や四コママンガのストーリーを説明してください。のような話を組み立てることはうまくできないらしい。生活をしていく部分だと、例えば、料理のやり方、器具の使い方、買い物の時のお金の勘定、などで使っている部分に不安がある。とおっしゃっていた。私は、日曜日の母を見ていて少し安心し過ぎてしまっていたようで、やはり、母の脳の一部は壊れてしまったんだとショックで涙が出そうになった。それから、先生と外泊から戻ってきてからの話をして、どこを注意して見てほしいかを教えていただき、現状はそう簡単に退院出来ない!ということを覚悟させられた。
病室に一人戻る途中、ショックな状態を引きずっている自分をどうにかしないとと思ってはみたものの、そう簡単には立ち直れない。でも、母の自信の無い何かを怖がっているかのような顔を見たら、一瞬で心のフニャフニャが飛んでいた。そして元気に母に現状を伝え、やはり壊れてしまったところが確実にあり、そこをがんばって回復させよう!と冗談交じりで話した。先生は、料理もうまく出来ないかもってよ~!??っとふざけて言ったら、母は、大丈夫だと思うけどなぁ~?と少し自信ありげに話したので、じゃあ明日楽しみだね!!すごいひどいのできたらどうする~?と話して二人で笑った!
何だかすごくすごく怖い。でも、明日は来る。見てから決めよう